答え
国立がん研究センターの乳がんの解説で、乳がんの主な症状とされているのはしこりで、症状の一覧に「痛み」は入っていません。「痛み」が書かれているのは、乳腺症(30〜40歳代に多い良性の変化)の主な症状「しこりや痛み。月経前に増大し月経後に縮小」のところです。ただし、早期の乳がんは自覚症状がないことが少なくないとも書かれており、「痛くないから安心」でも「痛いから乳がん」でもありません。
症状ごとに、公的な解説が何と言っているか
| 症状 | 乳がんの症状として挙げられているか | ほかに書かれていること |
|---|---|---|
| しこり | 挙げられている(主な症状) | 乳腺症など、乳がん以外の原因でも出る |
| 痛み | 症状の一覧には入っていない | 乳腺症の主な症状(しこりや痛み。月経前に増大し月経後に縮小) |
| 乳房のくぼみ・ひきつれ | 挙げられている | 気になるときは検診ではなくすぐ医療機関へ |
| 乳頭・乳輪のただれ・湿疹 | 挙げられている | 同上 |
| 左右の乳房の形が非対称になる | 挙げられている | 昔からの差ではなく、変化として |
| 乳頭からの分泌物 | 挙げられている | 血性の液が出る場合は、すぐ医療機関へ |
痛みに気づいたときの見分け方の表
| 痛みの出方 | 考えられる説明(公的資料の範囲) | 行動 |
|---|---|---|
| 月経前に強くなり、月経後に弱まる | 乳腺症の特徴として書かれている。PMSの症状として乳房が張ることもある(月経前の胸の張り) | 日誌で月経との関係を記録。しこりがあれば受診 |
| 月経と関係なく続く | 資料に説明なし | 乳腺科・乳腺外科へ相談 |
| 痛みに加えてしこり・くぼみ・分泌物がある | 乳がん以外でも出るが、乳がんの症状の一覧に入っている | 早めに乳腺科・乳腺外科へ |
| 痛みはないがしこりに気づいた | 「痛くないから大丈夫」とはならない | 早めに乳腺科・乳腺外科へ |
真ん中の列は、国立がん研究センターと日本産科婦人科学会の解説に書かれている範囲です。痛みの原因を言い当てる表ではありません。
痛みだけで決められない理由
国立がん研究センターの検診の解説は、「早期の乳がんは自覚症状がないことが少なくない」と明記しています。そのため症状がないうちに受ける検診(40歳以上・2年に1回)が勧められています。反対に、症状が出たときは検診を待たず、医療機関に行くよう書かれています。違いは何科に行くかのページで整理しました。
このページは公的な資料の数字を整理したもので、診断や治療のすすめではありません。胸に気になる症状があるときは、乳腺科・乳腺外科など医療機関へ相談してください。
あわせて読む
出典
- 国立がん研究センター がん情報サービス「乳がん」(更新・確認日 2023年7月5日)
- 国立がん研究センター がん情報サービス「乳がん検診について」(更新・確認日 2024年9月20日)
- 日本産科婦人科学会「月経前症候群(PMS)」(更新日 2025年1月30日)
確認日 2026年10月31日。